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2005年7月 4日

『ザ・ワン』(2002.12.2 初出)

映画・テレビ

Movable Typeに移行する前の過去記事を削除したものの、現行の「虫のいい日々」内の記事からリンクして言及しているものと、映画の感想文については、削除したままだとなんとなく落ち着かないので、とりあえず少しずつサルベージしてこっちに再録してみることにしました。

先日、久々の李連杰(ジェット・リー)主演映画『ダニー・ザ・ドッグ』を観て来たので、今は李連杰映画の感想を優先的に拾っております。

『ザ・ワン』
2001年のアメリカ映画。原題「The One」。監督:ジェームズ・ウォン。出演:ジェット・リー他。【Amazon.co.jp】


今日の話題は李連杰主演の B 級ストレートな SF 映画『ザ・ワン』なのだ(一応「SF」な話題?)。11/20 の発売日当日に DVD がアマゾンから届いていたのに、余裕がなくてしばらく鑑賞できずにいたもの。いやはやもう、わたくし今度こそ悟りを開きました。「リンチェイ映画を観るときは日本の配給会社が付けた紹介文やキャッチコピーを信じてはいけない」と。「『レオン』よりせつないリュック=ベッソン最新作」とか言っといて単なる行け行けゴーゴーなカンフー映画だったり(いや好きだけど)、「激しい恋に落ちる」とか言っといて単なる姉弟関係だったり(いや好きだけど)した過去にもまして詐欺っぽい今回の惹句「125 人のジェット・リーのバトル・ロワイアル」。だって映画が始まった時点でもう 122 人は死んじゃってるし! もう 1 人あっけなく倒れちゃってメインは 2 人だし!

かと言って、つまらないわけでは決してないのである。なんせそれぞれがパラレルワールドに属しているリンチェイさま同士の対決という設定ですから、「いいもん」も「わるもん」もリー・リンチェイ。つまりどっち側の状況が描かれる場合も、画面に出ているのはリー・リンチェイ。リンチェイ萌えのパラダイス。この場面のうるんだお目々がカワイイとかこの場面の凶悪に笑う口元がカワイイとかこの場面の犬とのツーショットがカワイイとか以下エンドレス。

と、いうようなお馬鹿な感想はさておき。アクションもなかなか面白かった。悪リンチェイと善リンチェイがそれぞれ異なった流派の武術(八卦掌と形意拳)で闘うという触れ込みだったのだが、「そんなのシロートが見て分かるのかなあ」って思ってたんだよね。でも実際に見たら、ラストバトルなんか、はっきり違う 2 つの動き方が噛み合ってるシークエンスが、すっごいきれいだよ! あと、直接対決する前にそれぞれが単独で演武をするシーンもかっこよかったあ。

ただ、惜しむらくは、そこ以外はさほど見るべきものがない。パラレルワールドにいた自分自身を倒して力を吸収して怪力になったさまを CG で表現とか、別に要らんなあ、と思ってしまった。それより、ピリッとした演武をもっと! もともとこの映画の脚本はリンチェイではなくて、ザ・ロックとか言う人(よく知らんのだが、プロレスの人ですか?)を念頭に発案して、キャスティングがリンチェイに決まった時点で手直ししたものなのだそうで、それが最終段階まで「呪い」のように効いているのではないかと。見せ場の作り方とか主人公の在り方とか、なんとなく全体に「ちぐはぐ」な印象を受ける。というか、DVD のコメンタリーで監督(かな?)が語っていた、リンチェイに決まる前の主人公のキャラ設定のほうが断然ストーリー的には面白そうだというところがイタい……。

個人的には、『マトリックス』の続編に出ているリンチェイを見たかったなあという気持ちがちらりとあることも事実だが(彼は『マトリックス』のオファーを蹴ってこの『ザ・ワン』を選んだのだ)、本人にとっては、こっちで主役を張るほうがギャラだって断然よかっただろうし、なんか異様に嬉しそうにコスプレしてたから、まあいいか……という気分。さっ、次行こう、次。

(2002.12.2)

Posted at 2005年7月 4日 22:14



All texts written by NARANO, Naomi. HOME