« 2006年11月 | 最近 | 2007年1月 »

2006年12月24日

今年の聖誕祭麦酒

ビールラベル

何がなんだか分からないうちにもう年末になってしまっていますが。とりあえず今年もクリスマスにはビールです。

anchor2006.JPG

サンフランシスコの醸造所で毎年、期間限定で出しているAnchor Christmas Aleの2006年版。

ラベルのデザイン、去年のとちょっと似てるかな? というか、歴代ラベルデザインを見ると、一昨年のやつがちょっとほかの年とは傾向違ってたんだな。

anchor2006neck.JPG

中身は、ちょっと去年より口当たりが軽いような気がしましたが、そもそも去年のをそんなはっきり記憶しているはずがないので、ほかのものとの兼ね合いの問題かと。

carolusxmas.JPG


こっちはベルギーのGouden Carolus Christmas。実はまだ飲んでません。大瓶でしか売られていないうえに、アルコール度数10.5%なので、あんまし強くない身としては次の日お休みじゃないとなー。開けるのはお正月休みのときかなー。本来、クリスマス期間は東方の三博士がベツレヘムの星に導かれて赤子のキリストのもとにやってくる顕現日の「十二夜」まであるんだから別にいいよね?

そういえば私が子供の頃は、ちゃんと親が1月6日の顕現日当日まで家の中のクリスマスの飾り付けを残していました。私はキリスト教徒でないので、25日過ぎると速攻お正月モードに切り替わりますが……いや、正直お正月どころじゃないや。今は目先の年末を乗り切るのみですよ。

Posted at 21:58 | 個別リンク用URL | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月26日

St. Peter's Cream Stout

ビールラベル

stpeterscreamstout.JPG

最新の記事がいつまでも「クリスマス」なのも落ち着かないが、サイトに出せるようなまとまった文章を書いている余裕もないので、手持ちの画像で姑息的に更新だ。

これは以前、Golden Aleを紹介した英国サフォーク州にあるSt Peter's醸造所製。アルコール6.5%。

前に写真を出したので今回はやめとくけど、ここのは楕円形のボトルとカラスのマークが可愛くって好きです。いろんな種類が出てるけど、みんなボトルは同じで、ラベルだけ色違いなのね。

で、いったい何が「Cream」スタウトなんだか知りませんが、そう言われてみれば、コクのある滑らかな口当たりで、なんとなくクリームっぽいような気が。って、先入観の問題?

Posted at 18:45 | 個別リンク用URL | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月29日

2006年第1四半期に読んだもの

読了本 | 書籍・雑誌

2005年には毎月なんとか続いていた読了本のひとことコメント、今年はずーっとサボってしまってたのですが、読んだもののタイトルだけは一応、記録してあったので、年末企画として、おぼろげな記憶と中途半端なメモに頼ってちょっとだけ、なんか言ってみますよ。まずは、今年1月から3月までの分。


【2006年1月に読んだ本】
●斎藤美奈子『誤読日記』(朝日新聞社,2005)
●香山リカ『働く女の胸のウチ』(大和書房,2005)〔感想〕
●香山リカ『結婚がこわい』(講談社,2005)〔感想〕
●町田忍『ザ・チョコレート大博覧会』(扶桑社,2000)〔感想〕
●譚[王路]美/編・著『譚夫人(マダム・タン)の欲深的香港の旅〜コンプリート・ガイドブック〜』(新潮社,2002)〔感想〕

おお、この月に読んだ本は、『誤読日記』以外すべて長い感想文を書いていたのか。ちなみに読了してほぼ1年経った今、『誤読日記』で一番印象に残っているのは、重曹の使い方ハウツー本に対して斎藤さんが「重曹愛好者は歯磨きとトイレ掃除に同じ物を使っている」とツッコミを入れていたこと。いや、実は私も洗い物や掃除には、ちょこちょこ重曹を使ってしまうのですが、これを読むまで、まったくそこのところには引っかかっていなかったので、目からウロコだったのです(笑)。あ、うちは歯磨き粉は市販のやつだけど。


【2006年1月に読んだ漫画】
●今市子『楽園まであともうちょっと』全3巻(花音コミックス,2002-2005)
●今市子『笑わない人魚』(インファナルコミックス,2005)
●今市子『あしながおじさん達の行方』全2巻(花音コミックス,1999-2000)
●今市子『いとこ同士』(ダリアコミックス,2004)
●吉野朔実『ECCENTRICS』文庫版 全2巻(小学館文庫,2002)
●二ノ宮智子『のだめカンタービレ』第14巻(講談社, 2006)

今市子にハマッていた月。『楽園まであともうちょっと』とか『あしながおじさん達の行方』とか、レーベルはBLなんだけど、そういう部分に対する感性がない私でも、とにかくお話そのものが、複雑な人間関係を描いていても希望の持てるエンディングですごく面白かった。


【2006年2月に読んだ本】
●ブライアン・ツェー(文)、アリス・マク(絵)『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』(朝日新聞社,2006年1月)
●樹川さとみ『女ぎらいの修練士』(集英社コバルト文庫,2005年9月)
●樹川さとみ『最後の封印』(集英社コバルト文庫,2006年1月)
●中野翠『甘茶日記』(毎日新聞社,2005年12月)〔感想〕

『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』は、子豚のマクダルの映画が日本で公開されたときに、予備知識を仕入れようと思って買いました。可愛いです。メルヘンな要素と即物的な要素が混在するかんじが、まさしく香港なイメージ。

樹川さとみの2冊は、少女向けロマンスコメディファンタジー3部作「エネアドの3つの枝」シリーズの2冊目と3冊目。1冊目は、去年の6月に読みました。ロマコメとしては、3冊の中では結局、とっても生真面目なヒーローと一見大胆なヒロインの珍道中が楽しかった2作目『女ぎらいの修練士』が一番好きでした。シリーズ完結編の『最後の封印』は、ファンタジー要素は一番強かった。


【2006年2月に読んだ漫画】
●いなだ詩穂・小野不由美『ゴーストハント』第9巻(講談社,2005年2月)

雑誌連載がなくなってからも、忘れた頃にちゃんと続きが出ているのを見るとホッとします。段々、原作最終巻でのあの衝撃への伏線が積み重なってまいりましたね。


【2006年3月に読んだ本】
●金原瑞人『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』(牧野出版,2005年12月)
●大森望『特盛! SF翻訳講座 翻訳のウラ技、業界のウラ話』(研究社,2006年3月)
●佐倉智美『女子高生になれなかった少年〜ある性同一性障害者の青春時代』(青弓社,2003年12月)

『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』では、とりあえず「心臓が早鐘を打つ」が死語扱い(今時の翻訳本には使わないほうがよい言葉として例に挙がっていた)だったことにものすごいショックを受けた記憶が(笑)。

『特盛! SF翻訳講座』を読んだときには、とにかく「ああ、私は最初っから実務系翻訳者を目指してよかった」と思いました。書籍、とりわけフィクションの翻訳者には絶対なれないですね。小説全般への愛がそこまでないから。


【2006年3月に読んだ漫画】
●篠原烏童『1/4 & 1/2(クォート&ハーフ)』(ソノラマコミック文庫,2000年5月)
●竹本泉『夢見る7月猫(ジュライキャット)』(エンターブレイン,2003年10月)
●獸木野生『THE WORLD』1〜5巻(徳間書店キャラコミックス,2001-2004)
●あしべゆうほ『クリスタル☆ドラゴン』24巻(秋田書店ボニータコミックス,2006年3月)

『1/4 & 1/2(クォート&ハーフ)』は、すごく楽しかったです。猫(だけど前世は犬)のハーフ可愛い♪ これで終わりなのかな、もっと続きを読みたいな。

エンターブレイン版の『夢見る7月猫(ジュライキャット)』は、竹本泉のデビュー作以降の初期作品をまとめたもの。『なかよし』時代に単行本化されることなく終わった「べっかんこ」シリーズ(小学生時代、好きでした)が収録されているということを知って、あまりの懐かしさに買ってしまいました。

獸木野生は、20年くらい前からずっと「PALM」シリーズを追いかけているのに、『THE WORLD』のほうは読んだことがなかったのです。いやはや、一気に読むとずっしり来ますね。

『クリスタル☆ドラゴン』は、なんか段々混乱してきたので最初から読み返したいと新刊が出るたびに思っているのですが、昔の単行本が物置から発掘できません。

Posted at 02:13 | 個別リンク用URL | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年第2四半期に読んだもの

読了本 | 書籍・雑誌

2005年には毎月なんとか続いていた読了本のひとことコメント、今年はずーっとサボってしまってたのですが、読んだもののタイトルだけは一応、記録してあったので、年末企画として、おぼろげな記憶と中途半端なメモに頼ってちょっとだけ、なんか言ってみますよ。このエントリでは、今年4月から6月までの分。


【2006年4月に読んだ本】
●粉雪まみれ『チャイニーズ・シネマ・スター・オデッセイ 恋愛的中華電影明星誌』(集英社,2001年12月)
●高橋秀実『トラウマの国』(新潮社,2005年2月)〔感想〕
●小笠原祐子『OLたちの「レジスタンス」―サラリーマンとOLのパワーゲーム』(中公新書,1998年1月)
●桜庭一樹『荒野の恋 第一部 catch the tail』(エンターブレイン ファミ通文庫,2005年6月)〔感想〕
●桜庭一樹『荒野の恋 第二部 bump of love』(エンターブレイン ファミ通文庫,2006年2月)〔感想〕
●青池保子『「エロイカより愛をこめて」の創りかた』(マガジンハウス,2005年2月)〔感想〕
●米澤穂信『夏期限定トロピカルパフェ事件』(創元推理文庫,2006年4月)
●梨屋アリエ『でりばりぃAge』(講談社文庫,2006年4月/単行本1999年5月)
●Michelle M. Pillow "Seduction of the Phoenix" (New Concepts, 2006年3月)
●嶽本野ばら『ツインズ〜続・世界の終わりという名の雑貨店』(小学館,2001年12月)〔感想〕
●高橋秀実『センチメンタル・ダイエット』(アスペクト,2005年4月)
●高橋秀実『はい、泳げません』(新潮社,2005年6月)
●中村うさぎ『さびしいまる、くるしいまる。』(角川文庫,2006年2月/親本2002年)
●大森望・北上次郎『読むのが怖い! 2000年代のエンタメ本200冊徹底ガイド』(ロッキング・オン,2005年3月)

『夏期限定トロピカルパフェ事件』は、前に読んだ『春期限定いちごタルト事件』の続編。自意識過剰な自分を否定したい主人公を一気に突き落としにかかってきたなー。ある意味、前作の雰囲気で予想していたものを大きく裏切ってくれました。表紙イラストのかわいらしさに騙されたよー。もう『秋期』を心待ちにせずにはいられません。

『でりばりぃAge』は、いろいろ考えてぐるぐるしちゃってる中2の女の子の夏休みのお話。夏のむわっとした暑さとか、わーっと日常を逸脱したくなる臨界点までの心の動きとかがリアルに感じられてよかった。この作者の別の本も読んでみたくなった。

"Seduction of the Phoenix" は、まあなんと言いますか。大人の女性向けロマンス小説。普段なら積極的には手に取らないタイプの本なのですが、表紙のイラスト……これ、どう見ても、とある実在の人をモデルにしてるよねえ?(汗)

Seduction of the Phoenix

おそらく中華っぽくかつきらびやかなコスチュームの資料を探したイラストレーターさんが、映画『LOVERS』の頃の金城くんのスチル写真にぶち当たってそれを参考にしたのだと思いますが、特定の俳優の顔までそのまま、かなりどぎつい描写まである小説のキャラクターとして無断で流用ってどうなのよ。失礼じゃない?

それとも実は、この手のペーパーバックのイラストなんて、今まで私が知らなかっただけで、けっこう実在のモデルさんや俳優さんをそのまま資料として使っちゃってるのが慣例で、あまりに馬鹿らしくて誰も訴えないってだけなのかしら? ここは、「わあっ、金城くんって、欧米の人の目から見ても、ロマンス小説の表紙になれるほどの美形なのね♪」と鷹揚に喜んでおくべきところなの?

……とかなんとか思いつつ、怖いもの見たさとトリビアなネタを押えてみたいファン心で、ついつい買って読んでしまいましたとさ。ヒーローは中国系王朝(が地球から遠く離れた惑星で復活しているという設定)の皇子さまで母語はどうやら北京語、ヒロインは白人で宇宙をまたにかけさまざまな惑星でお尋ね者になっている女盗賊、というスペオペもので、ロマンス小説としては異色設定なのかもしれません(ポピュラーな設定をはっきりとは知らないのでなんとも言えませんが)。やー、ツッコミどころ満載でしたよ。いくら表紙がコレでも、このストーリーで金城くんを想定するのは、ワタシ的には不可能だ!


【2006年4月に読んだ漫画】
●浦沢直樹『PLUTO』第3巻(小学館ビッグコミックス,2006年3月)
●よしながふみ『フラワー・オブ・ライフ』第4巻(新書館,2006年4月)
●今市子『百鬼夜行抄』第14巻(朝日ソノラマ 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス,2006年4月)
●今市子『文鳥様と私・愛蔵版』第1巻(あおばコミックス,2005年12月/親本2000〜2001年)

『PLUTO』、いまだに元ネタの手塚作品を読んでないので、これからどうなるんだかさっぱり分かりません。『フラワー・オブ・ライフ』では、女の子同士のお買い物エピソードが好きだったなー。


【2006年5月に読んだ本】
●梨屋アリエ『プラネタリウム』(講談社,2004年11月)
●酒井順子『わたしは美人』(朝日新聞社,2005年11月)
●麻野一哉・飯田和敏・米光一成『日本文学ふいんき語り』(双葉社,2005年12月)
●西澤保彦『黒の貴婦人』(幻冬舎文庫,2005年10月)

『プラネタリウム』は、とある街の中学生の少年少女たちを主役とした連作短編集。どの話にもプラネタリウムが登場するが、どの話でもそれが中心にはないのね。で、迷いが生じると踏み切りの音が発生してしまう女の子とか、恋する心で空を砕いてフレーク状にしてしまう女の子とか、羽根が生えちゃってる男の子とか、常に地面から15センチ身体が浮いてる先輩とか、みんなちょっとだけ(?)不思議なの。あまりにさりげなく当たり前の顔して不思議なので、現実にもこういう人たち、いても別におかしくないよなあ……とか、うっかり思ってしまいそう。

そしてタック&タカチのシリーズは全部読んでるつもりだったのに、コミックス版を買ったのがきっかけでいろいろ検索していたら、『黒の貴婦人』を読んでなかったことに遅ればせながら気付いて慌てて買いました!


【2006年5月に読んだ漫画】
●荒川弘『鋼の錬金術師』1〜13巻(スクウェア・エニックス,2002年〜2006年)
●Hiromu Arakawa "Fullmetal Archemist" (translation by Akira Watanabe) 1〜7巻(Viz Communications, 2005年〜2006年)
●大橋薫・西澤保彦『タック&タカチの事件簿 16秒間の密室』(秋田書店,2005年1月)
●大橋薫・西澤保彦『タック&タカチの事件簿 6つの箱の死体』(秋田書店,2006年4月)
●森薫『エマ』第7巻(エンターブレイン,2006年5月)

ゴールデンウィーク後半、風邪で寝込んでいるあいだに『鋼の錬金術師』をまとめ読み。ずっと前にアニメが放映されてたときは、まるっきりノーマークだったんですが、とっても面白いマンガだったのね。やはり、「主人公が自分の属する世界のしくみや構造そのものを見極めて読み解いていく」ような要素のある話にヨワいみたいです私は。

実は、去年から「英語の本が読めるようになりたい」と言い続けている同居人A氏が、長い小説は無理でもマンガなら大丈夫かも……と言って買ってきたので、初めて手にとったのは、英語版の "Fullmetal Alchemist"のほうでした。

この英訳が、本当にいい出来で、すっかり引き込まれた。夫は結局、英語版だけでストーリーを追うのは放棄して、あとから日本語版をまとめ買いしてきたのだけれど、その日本語版に目を通してから改めて読み直しても、やっぱり非常にいい。まあ、この作品の舞台自体が、英語にしても違和感のない世界だというのはありますが、それにしても素晴らしい。思わず発売されたばかりの英語バージョン第7巻を、自腹で購入してしまいましたよ。

検索していて知ったのですが、Vizって、日本のマンガの翻訳を出してるアメリカの出版社のなかでは、ひときわクオリティが高いと評判のところだったのですねー。道理で。

大橋薫さんが漫画化した「タック&タカチの事件簿」シリーズは、本当にタックとタカチがメインでした。そして、タカチがなんだかすごい少女漫画キャラでした。大好きなボアン先輩が完全に脇役だったけど、あとがきで大橋さんが「いい男だと思う」とコメントしてくれてたので許す(って何さまのつもり?>私)。


【2006年6月に読んだ本】
●大野左紀子『モテと純愛は両立するか?』(夏目書房,2006年5月)
●山尾美香『きょうも料理―お料理番組と主婦 葛藤の歴史』(原書房,2004年4月)

『モテと純愛……』は、「冬のソナタ」とか「電車男」とかを取り上げた評論集。読むと著者の非常な真面目さが伝わってくるる本なので、流行に乗っかっろうとしていることが見え見えのキーワードを取り入れたタイトル(編集者がつけたらしい)でちょっぴり損しているかんじ。でもこのタイトルに目を引かれて手に取る人もいるのかなあ? 私は、この人がウェブで書いてるものが面白かったので読んでみた。

そもそも私は常日頃から、「電車男」が世間で“純愛”扱いされているのを見て、「あんな、もともと漠然と『かわいい彼女が欲しいなあ』と思っていたっぽい男の子が、たまたま優しくしてくれる女の子(こっちももともと『思い通りになってくれそうな彼氏が欲しいなあ』とか思ってたっぽい)に出会ったので頑張ってチャンスを逃さず努力の末なんとかおめでたくカップル成立しました――みたいな話は、純愛とは言わぬ!」と憤っておりましたのです(←なにも怒ることないんだがな。余計なお世話だよ)。

なんていうか、相手に出会う前の段階ですでに「“誰か”と恋愛がしたい」と思っていたら、その時点でもう「不純」なような気がするのですよ。理想を言えば、もっと思いがけなく、本人の意に反して突き落とされるようなものであってほしかったのですよ、物語として語られる純愛は。

だから、この著者の人が「純愛は任侠である」とし、「社会の円滑な秩序維持や発展には、何の役にも立たない。普通の社会人として生きるのに、何の必要もない。むしろ邪魔。」なんだけど、否応なく暴力的に引きずり込まれてしまうものとして“純愛”を位置付けていく感覚に、個人的に寄り添いやすかったというのはあるかも。なかなか興味深く読みました。


【2006年6月に読んだ漫画】
●二ノ宮智子『のだめカンタービレ』第15巻(講談社,2006年6月)
●高津カリノ『WORKING!!』第2巻(スクウェア・エニックス,2006年6月)

とにかく、最近の巻はひたすら「黒木くんがんばれ」と思って読んでいます>のだめ。

Posted at 20:01 | 個別リンク用URL | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月30日

2006年第3四半期に読んだもの

読了本 | 書籍・雑誌

2005年には毎月なんとか続いていた読了本のひとことコメント、今年はずーっとサボってしまってたのですが、読んだもののタイトルだけは一応、記録してあったので、年末企画として、おぼろげな記憶と中途半端なメモに頼ってちょっとだけ、なんか言ってみますよ。このエントリでは、今年7月から9月までの分。


【2006年7月に読んだ本】
●香山リカ・森健『ネット王子とケータイ姫―悲劇を防ぐための知恵』(中公新書ラクレ,2004年11月)
●ピーコ・阿川佐和子『ピーコとサワコ』(文藝春秋,2005年2月)
●渡辺弘子『母と子のマレーシア通信―娘のホームステイ体験から』(中公新書,1994年4月)
●『まっぷるマガジン マレーシア ランカウイ島・ボルネオ島』(昭文社,2006年1月)

『母と子のマレーシア通信』は、1989年にマレーシアの首都クアラルンプールに留学して1年間のホームステイをした高校生の女の子と、そのお母さんの往復書簡集。女の子は、現在たぶん私より1つか2つ年下くらい。で、本書の著者として書簡をまとめたお母さんのほうも、私の実母と生年が同じ。そんなこんなで、ちょっと古い本だけど入っていきやすかったと思う。当時の大きな出来事などにも言及があったので、同じ頃の自分の記憶と重ね合わせたりできて。

この女の子を受け入れたホストファミリーっていうのが、マレーシアに移住して3代目の中華系一家なのですね(ああ、これでなぜ本書を手に取ったのかがバレバレ)。10代で単身異国の地に渡った多感な少女の心の動きよりも、「マレーシア華人って、そんなんなんだ!」というところに興味が引き寄せられがちでした。

1989年と言えば、当時19歳の光良もちょうど進学のためにクアラルンプールに移り住んでいた時期のような気がします。そこからちょっと北上したところにあるイポーという街が、彼の生まれ故郷。本書によれば、イポーの住人にはインド系が多いらしい。ふーむ。

『まっぷるマガジン』、雑誌等はいつもなら読了本リストには入れないのだけれど、なんとなくこの月は記録に入れてみた。とにかくこの頃、すっごくマレーシアに行ってみたい気分だったの!


【2006年7月に読んだ漫画】
●荒川弘『鋼の錬金術師』第14巻(スクウェア・エニックス,2006年7月)
●Hiromu Arakawa "Fullmetal Alchemist" (translation by Akira Watanabe) 8巻(Viz Communications, 2006年7月)
●佐々木倫子・綾辻行人『月館の殺人』下巻(小学館,2006年7月)


【2006年8月に読んだ本】
●角田光代『対岸の彼女』(文藝春秋,2004年11月)
●三浦しをん『人生激場』(新潮文庫,2006年8月/単行本2003年10月)
●中野翠『コラム絵巻―20年SPECIAL』(2006年7月,毎日新聞社)
●矢崎存美『ぶたぶたのいる場所』(2006年7月,光文社文庫)

『対岸の彼女』は、賞を取ったときにすごい話題だったのに、今頃になって読みました。“細々と自分の会社を経営する独身女性”と、“パート仕事を始めたばかりの子持ち主婦”という2人の主人公を対比させ、そこに女社長の少女時代のエピソードも重ねながら進んでいくお話で、ある意味、主役も脇役もみんな分かりやすく「それっぽい」キャラばかりであることも含めて、小説としてはすっきりきれいな構造で面白かった。

ただ、こういうきっちり明確な対比構造を提示されると、現実にかえったとき、ふと「私のような人は、どこに身を置いたらいいんだろうねえ?」みたいなコウモリっぽい気持ちに。まったく同じ立場・状況の他人なんて、いるはずないんだけど。


【2006年8月に読んだ漫画】
●Kaori Yuki『Godchild』第1巻(Translation by Akira Watanabe, Viz Communications, 2006年3月)

由貴香織里『ゴッドチャイルド』(花とゆめコミックス)の英訳バージョン。『鋼の錬金術師』と同じ人の訳だったので買ってみた。うーん。やっぱりさすがに巧いけど、ハガレン英訳に違和感なかったのは、舞台が「ヨーロッパっぽい架空の国」だったからかも、と、ちょっと思った。

「英語が使用される実在の国(イギリス)が舞台だけど、キャラクターが日本語をしゃべる、日本の少女漫画の世界の、日本人の感覚に基づいて描かれたお話」を英訳するのって、日本が舞台の話を英訳するより、かえって大変かも、という感想を抱きました。


【2006年9月に読んだ本】
●色川奈緒+深澤真紀『女のハマり道』(七つ森書館,2006年3月)
●碧野圭『辞めない理由』(PARCO出版,2006年5月)
●市川力『英語を子どもに教えるな』(中公新書ラクレ,2004年2月)
●八柏龍紀『「感動」禁止!―「涙」を消費する人びと』(KKベストセラーズ,2006年1月)
●五十嵐らん『世にも不思議な中国人』(ワニブックス,2006年3月)

『英語を子どもに教えるな』『女のハマり道』はちゃんと感想を書きたいと思っていたのに、結局果たせず。

特に『英語を……』は、前半部分で親の仕事の都合で自分の意志とは関係なく英語圏に暮らす羽目になった子供たちのことがいろいろと書かれており、ぶんぶん頷きたくなる記述が続出でした。

いきなり言葉の通じない環境に放り込まれて精神状態めちゃくちゃ不安定なのに「子供は適応能力が高いはず」と大人に決め付けられてしまってSOSを受け取ってもらえず追い詰められてる子とか。

たった数年の滞在で英語ペラペラになんかなるはずないのに(なったとしても小学生なら所詮は小学生レベル)、日本に帰国後「英語はできてあたりまえ」と周囲から決め付けられて、期待に応えるためにあたらめて必死で英語を勉強しちゃう子とか。

ちょっと人と違うことを言うと脊髄反射的に「帰国子女だからね」で片付けられて、うんざりしている子とか。

とりあえずサバイバルのために、何にでも不自然なまでに過剰順応してしまう癖のついた子とか。

あるあるあるある……と、ぶんぶんぶんぶん頷きながら読みました。


【2006年9月に読んだ漫画】
●清水玲子『WILD CATS 完全版』(2006年8月)

Posted at 17:20 | 個別リンク用URL | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年第4四半期に読んだもの

読了本 | 書籍・雑誌

2005年には毎月なんとか続いていた読了本のひとことコメント、今年はずーっとサボってしまってたのですが、読んだもののタイトルだけは一応、記録してあったので、年末企画として、おぼろげな記憶と中途半端なメモに頼ってちょっとだけ、なんか言ってみますよ。最後に、今年10月から12月までの分。


【2006年10月に読んだ本】
●大森望・豊崎由美『文学賞メッタ斬り! リターンズ』(PARCO出版,2006年8月)
●シャンナ・スウェンドソン『ニューヨークの魔法使い』(訳:今泉敦子/創元推理文庫,2006年7月)
●斎藤美奈子『冠婚葬祭のひみつ』(岩波新書,2006年5月)
●Shanna Swendson "Once Upon Stilettos" (Ballantine Books, 2006)

『文学賞メッタ斬り! リターンズ』は、大層楽しかったし、納得できる発言もたくさんあったのですが、その一方で、大森さんや豊崎さん、ゲストとして鼎談に参加したりしている島田雅彦さんのような人々が要求している水準の「文学」って、脳味噌の読書筋肉(?)が訓練されてて基礎体力が底上げされてて余力が残っている人しか読めないような気がするよなあ、この人たちにツッコミ受けまくりのようなもののほうが売れ行きがいいのって、当然かも……私も含めて一般人は日常生活で疲弊しちゃって脳味噌がヘロヘロでスカスカな人がいっぱいだもの……みたいなことも思ったり。

そして、なーんも考えずにさらっと読めてすかっとストレス解消な、若い女の子向けのほどよくぬるい予定調和なロマンスと魔法使いもののごった煮 "Once Upon Stilettos" は、『ニューヨークの魔法使い』の続編。つまり、続きの邦訳を待ちきれないくらいに、『ニューヨークの魔法使い』がツボだったということです。続編のほうが恋愛色が強いかな? こっちも面白かった。


【2006年10月に読んだ漫画】
●阿部川キネコ『ミス&ミセス』(双葉社,2006年8月)
●安野モヨコ『働きマン』第3巻(講談社,2006年10月)
●二ノ宮智子『のだめカンタービレ』第16巻(講談社,2006年10月)
●岩崎つばさ・カワイシンゴ『サーティガール』第1巻(白泉社JET COMICS,2005年7月)
●岩崎つばさ・カワイシンゴ『サーティガール』第2巻(白泉社JET COMICS,2005年7月)
●岩崎つばさ・カワイシンゴ『サーティガール』第3巻(白泉社JET COMICS,2006年3月)
●Hiromu Arakawa "Fullmetal Alchemist" (translation by Akira Watanabe) 9巻(Viz Communications, 2006年9月)
●獸木野生『PALM 29 午前の光 3』(新書館ウィングス・コミックス,2006年10月)

『ミス&ミセス』は、子育て中の専業主婦ミコと、独身一人暮らしでフリーのイラストレーターをやってるキコという2人の30代の元同級生同士の日常を描いた4コマ漫画。お互いまったく生活は違ってしまっているけれど、お互い卑屈になることも変に線引きすることもなく、余計な口出しもせず、でも助け合えるところは助け合って(毒のある言葉も含めて)言いたいことは言い合って、ほどよい距離で学生時代と変わらぬ友情が続いているのが、ほっとするかんじ。

PALMシリーズの『午前の光』、たった3巻で完結するとは予想外(その前のエピソードが長かったから)。どんどんジェームスの背負うものが大きくなっていくようで……。


【2006年11月に読んだ本】
●リリー・フランキー『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(扶桑社,2005年6月)
●みうらじゅん『いやげ物』(筑摩文庫,2005年7月)〔親本:メディアファクトリー,1998年4月〕
●横田増生『潜入ルポ アマゾン・ドット・コムの光と影』(情報センター出版局,2005年4月)
●内田響子『聖者の異端書』(中央公論社C★NOVELS,2005年7月)
●高楼方子『十一月の扉』(新潮文庫,2006年11月)〔親本:リブリオ出版,1999年9月〕
●香山リカ『14歳の心理学』(中経文庫,2006年9月)

すみません、あの大ベストセラー、ネット上では検索しても検索しても「感動しました」、「親孝行がしたくなりました」と好意的な感想ばかりがヒットするリリー・フランキーの『東京タワー』で、ものすごいどんよりした暗い気分になりました。まあそういう心の清らかでない可哀相な読者もいるということで、ひとつご容赦を。詳細な感想は、気が向いたらそのうち。

著者がアルバイト要員としてアマゾンの配送センターで働いてみた経験をまとめた『潜入ルポ アマゾン・ドット・コムの光と影』を読んでから、アマゾンで注文するとき、分刻みでノルマを課せられて黙々と働くアルバイトの人たちがわさわさいる倉庫が脳裏に浮かぶようになってしまった……。人員使い捨てに近い労働現場の描写がある一方で、いかにアマゾンがユーザー側から見て魅力的なシステムを作り上げているかというあたりもしっかり分析されていて、複雑な読後感。

『聖者の異端書』は、ヨーロッパ中世っぽい世界を舞台としたファンタジー。図書館本だったのですが、とても気に入って、あとで自宅保管用に買いました。ただ、実際にヒロインと同じ10代半ばの頃、「今後キリスト教信者として生きていくかどうか」みたいなことをやたら考えていた私にとっては、面白いというか身につまされまくりのネタ(?)があったものの、そうじゃない人がどのようにこういう部分を読んだのかが謎。

まあそういうところを脇に置いて、この妙にテンション低く理屈っぽいわりに真摯で行動力のあるヒロインのキャラだけでも、かなりツボ。名前のない主人公の、周囲の人や事象に対する姿勢とか、社会の中での自分の位置にすごく自覚的で分析的なところとか、印象的でした。あんまり、この手のお話のお姫さまにはないタイプで。


【2006年11月に読んだ漫画】
●めるへんめーかー『星降る森のリトル魔女』1〜4巻(朝日ソノラマ文庫,2006年7〜10月)
●今市子『B級グルメ倶楽部』第2巻(フロンティアワークス,2006年10月)
●荒川弘『鋼の錬金術師』第15巻(スクウェア・エニックス,2006年11月)

文庫になった『星降る森のリトル魔女』は、最初むかしの単行本未収録分と巻末解説(めるへんめーかーさんのアシスタントをしておられた妹尾ゆふ子さんがお描きになった「偽Tea Time」!)を目当てに最終巻だけを買うつもりだったのですが、本棚に並べたときに落ち着かないので結局全4冊買いました。 めるへんめーかーさんが、もう一生分のお話を描いてしまったように思う、みたいなことを妹尾さんにおっしゃった、というくだりを拝読して、ちょっとしみじみ。でも本当にあの頃、次々と繰り出されるお話をとっても楽しく読ませていただいてました。


【2006年12月に読んだ本】
●酒井順子『ひとくちの甘能』(角川書店,2006年4月)
●松本晃一『アマゾンの秘密──世界最大のネット書店はいかに日本で成功したか』(ダイヤモンド社,2005年1月)
●香山リカ『老後がこわい』(講談社現代新書,2006年7月)
●田中亜紀子『39.9歳お気楽シングル終焉記』(WAVE出版,2006年9月)
●妹尾ゆふ子『パレドゥレーヌ〜薔薇の守護〜』(コナミデジタルエンタテインメント,2006年12月)

先月読んだ『潜入ルポ アマゾン・ドット・コムの光と影』は、配送センターでハードな機械的作業を黙々とこなすアルバイターたちの側から見たアマゾンの話でしたが、今月読んだ『アマゾンの秘密』は、日本アマゾンのシステム立ち上げ段階から関与してきた人の目から見たアマゾン内部。ある一つのオンライン・ストアが、こういった頭脳集団に支えられているということも、ああいった使い捨てのような扱いを受けている作業員たちによって支えられているということも、同時に真実なのだよなあ、きっと。

個人的には、開店を間近に控えてXMLで書かれた文書のサイト上でのプレビュー機能が故障したとき、2時間ごとにあの巨大なサイト全体をリビルドして表示確認していた、というエピソードが好きでした(いや、好きとか嫌いとかいう問題じゃないんですが)。豪快だねえ。なんつーか、水鉄砲がないので消防車を呼んできました、みたいな?(ちょっと違うか。)

『パレドゥレーヌ〜薔薇の守護〜』は、女の子向けゲームのノベライズ。でも、ゲーム内での時間より少し前の物語みたいです。おかげで、ゲーム世界の大前提となる設定はなんとなく理解できたような。とにかく、王位継承に横槍を入れられた女王候補として国を切り盛りするのですよね? ゲーム内のストーリーでは参謀役を果たしてくれそうな頭脳派の眼鏡の人が好きなタイプのキャラだなあ、と思いました。でもこの小説にかぎって言えば、男性キャラの中では眼鏡の人に一番シンクロしやすいお話になっていると思うので、そのせいかも。つーか、私が理屈っぽく葛藤する人が好きなだけかも。


【2006年12月に読んだ漫画】
●よしながふみ『大奥』第2巻(白泉社,2006年11月)
●野間美由紀『パズルゲーム☆はいすくーる』〔文庫版〕第14巻(白泉社,2006年11月)
●大和田秀樹『機動戦士ガンダムさん つぎの巻』(角川コミックス・エース,2006年12月)

『大奥』、これからどっちに話が進んでいくんだか、検討もつきません。続きも買ってしまうんだろうな。


それでもって、今の時点でまだ今月は1日残っていますが、すでに年末のドタバタ状態に突入していて、明日も本読んでる余裕はないと思うので、「今年読んだ本」はここまでとします。

Posted at 17:27 | 個別リンク用URL | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年11月 | 最近 | 2007年1月 »


Generated by Movable Type  

All texts written by NARANO, Naomi.