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2006年12月30日

2006年第3四半期に読んだもの

読了本 | 書籍・雑誌

2005年には毎月なんとか続いていた読了本のひとことコメント、今年はずーっとサボってしまってたのですが、読んだもののタイトルだけは一応、記録してあったので、年末企画として、おぼろげな記憶と中途半端なメモに頼ってちょっとだけ、なんか言ってみますよ。このエントリでは、今年7月から9月までの分。


【2006年7月に読んだ本】
●香山リカ・森健『ネット王子とケータイ姫―悲劇を防ぐための知恵』(中公新書ラクレ,2004年11月)
●ピーコ・阿川佐和子『ピーコとサワコ』(文藝春秋,2005年2月)
●渡辺弘子『母と子のマレーシア通信―娘のホームステイ体験から』(中公新書,1994年4月)
●『まっぷるマガジン マレーシア ランカウイ島・ボルネオ島』(昭文社,2006年1月)

『母と子のマレーシア通信』は、1989年にマレーシアの首都クアラルンプールに留学して1年間のホームステイをした高校生の女の子と、そのお母さんの往復書簡集。女の子は、現在たぶん私より1つか2つ年下くらい。で、本書の著者として書簡をまとめたお母さんのほうも、私の実母と生年が同じ。そんなこんなで、ちょっと古い本だけど入っていきやすかったと思う。当時の大きな出来事などにも言及があったので、同じ頃の自分の記憶と重ね合わせたりできて。

この女の子を受け入れたホストファミリーっていうのが、マレーシアに移住して3代目の中華系一家なのですね(ああ、これでなぜ本書を手に取ったのかがバレバレ)。10代で単身異国の地に渡った多感な少女の心の動きよりも、「マレーシア華人って、そんなんなんだ!」というところに興味が引き寄せられがちでした。

1989年と言えば、当時19歳の光良もちょうど進学のためにクアラルンプールに移り住んでいた時期のような気がします。そこからちょっと北上したところにあるイポーという街が、彼の生まれ故郷。本書によれば、イポーの住人にはインド系が多いらしい。ふーむ。

『まっぷるマガジン』、雑誌等はいつもなら読了本リストには入れないのだけれど、なんとなくこの月は記録に入れてみた。とにかくこの頃、すっごくマレーシアに行ってみたい気分だったの!


【2006年7月に読んだ漫画】
●荒川弘『鋼の錬金術師』第14巻(スクウェア・エニックス,2006年7月)
●Hiromu Arakawa "Fullmetal Alchemist" (translation by Akira Watanabe) 8巻(Viz Communications, 2006年7月)
●佐々木倫子・綾辻行人『月館の殺人』下巻(小学館,2006年7月)


【2006年8月に読んだ本】
●角田光代『対岸の彼女』(文藝春秋,2004年11月)
●三浦しをん『人生激場』(新潮文庫,2006年8月/単行本2003年10月)
●中野翠『コラム絵巻―20年SPECIAL』(2006年7月,毎日新聞社)
●矢崎存美『ぶたぶたのいる場所』(2006年7月,光文社文庫)

『対岸の彼女』は、賞を取ったときにすごい話題だったのに、今頃になって読みました。“細々と自分の会社を経営する独身女性”と、“パート仕事を始めたばかりの子持ち主婦”という2人の主人公を対比させ、そこに女社長の少女時代のエピソードも重ねながら進んでいくお話で、ある意味、主役も脇役もみんな分かりやすく「それっぽい」キャラばかりであることも含めて、小説としてはすっきりきれいな構造で面白かった。

ただ、こういうきっちり明確な対比構造を提示されると、現実にかえったとき、ふと「私のような人は、どこに身を置いたらいいんだろうねえ?」みたいなコウモリっぽい気持ちに。まったく同じ立場・状況の他人なんて、いるはずないんだけど。


【2006年8月に読んだ漫画】
●Kaori Yuki『Godchild』第1巻(Translation by Akira Watanabe, Viz Communications, 2006年3月)

由貴香織里『ゴッドチャイルド』(花とゆめコミックス)の英訳バージョン。『鋼の錬金術師』と同じ人の訳だったので買ってみた。うーん。やっぱりさすがに巧いけど、ハガレン英訳に違和感なかったのは、舞台が「ヨーロッパっぽい架空の国」だったからかも、と、ちょっと思った。

「英語が使用される実在の国(イギリス)が舞台だけど、キャラクターが日本語をしゃべる、日本の少女漫画の世界の、日本人の感覚に基づいて描かれたお話」を英訳するのって、日本が舞台の話を英訳するより、かえって大変かも、という感想を抱きました。


【2006年9月に読んだ本】
●色川奈緒+深澤真紀『女のハマり道』(七つ森書館,2006年3月)
●碧野圭『辞めない理由』(PARCO出版,2006年5月)
●市川力『英語を子どもに教えるな』(中公新書ラクレ,2004年2月)
●八柏龍紀『「感動」禁止!―「涙」を消費する人びと』(KKベストセラーズ,2006年1月)
●五十嵐らん『世にも不思議な中国人』(ワニブックス,2006年3月)

『英語を子どもに教えるな』『女のハマり道』はちゃんと感想を書きたいと思っていたのに、結局果たせず。

特に『英語を……』は、前半部分で親の仕事の都合で自分の意志とは関係なく英語圏に暮らす羽目になった子供たちのことがいろいろと書かれており、ぶんぶん頷きたくなる記述が続出でした。

いきなり言葉の通じない環境に放り込まれて精神状態めちゃくちゃ不安定なのに「子供は適応能力が高いはず」と大人に決め付けられてしまってSOSを受け取ってもらえず追い詰められてる子とか。

たった数年の滞在で英語ペラペラになんかなるはずないのに(なったとしても小学生なら所詮は小学生レベル)、日本に帰国後「英語はできてあたりまえ」と周囲から決め付けられて、期待に応えるためにあたらめて必死で英語を勉強しちゃう子とか。

ちょっと人と違うことを言うと脊髄反射的に「帰国子女だからね」で片付けられて、うんざりしている子とか。

とりあえずサバイバルのために、何にでも不自然なまでに過剰順応してしまう癖のついた子とか。

あるあるあるある……と、ぶんぶんぶんぶん頷きながら読みました。


【2006年9月に読んだ漫画】
●清水玲子『WILD CATS 完全版』(2006年8月)

Posted at 2006年12月30日 17:20



All texts written by NARANO, Naomi. HOME