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2007年3月31日

2007年3月に読んだものメモ

読了本 | 書籍・雑誌

3月は、20日を過ぎるまでほとんどまともに本が読めていなかったのですが、最終週に入って、いきなり個人的に島村麻里ブーム。


中島義道『働くことがイヤな人のための本』(新潮文庫,2004年5月/親本:日本経済新聞社,2001年2月)
 なんかものすごい疲れたかんじの長文感想を書きました。 えーと、あれで言いたかったのは、要するに私の場合、現在は純粋な仕事自体はそんなにイヤじゃないって話です。【Amazon.co.jp】


菅野彰『不健全な精神だって健全な肉体に宿りたいのだ』(角川文庫,2007年2月/親本:イースト・プレス,2004年)
 統一されたテーマがあってないような、行き当たりばったり感アリアリの雑誌連載エッセイ。単行本からの抜粋バージョン。この潔いぐだぐだ感には妙な共感を覚える。頭の凝りをほぐすのにはちょうどよい、さらっと加減。 【Amazon.co.jp】


島村麻里『女はみんなミーハーです。』(河出書房新社,2005年6月)
 これの次に読んだ『ロマンチックウイルス』の前哨戦、みたいなかんじ。『ロマンチック……』は、社会現象にまでなった中高年女性の「ヨン様ブーム」や「ハンカチ王子ブーム」などを取り上げているんだけど、こっちは島村さん個人の、子供の頃からさまざまな芸能人にハマって追っかけなどもやってきた過去を振り返ったもの。最初のほうは、女の子視点で見た昭和文化史的な趣もあって、そういう意味でも面白い。
 島村さんは、かつてのレトロブームの頃や男性ライターによる女性アイドル文化論の出始めの頃に、すでにそういう、アイドル関係も含めた女の子向けのB級文化史的な本を企画していたのだけれど、当時は「女性は本など買わない」という理由で(!)出版社から駄目出しされていたのだそう。 【Amazon.co.jp】


島村麻里『ロマンチックウイルス―ときめき感染症の女たち』(集英社新書,2007年3月)
 上でも書いたように、ヨン様ブームなどをきっかけに世間の注目を集めた、「大人の女性が有名人にハマる」現象の分析本。若い女の子が「私にもいつか王子様が」的なドリームを描いているのとは違って、大人の「ハマり」はむしろ、自分の理想が具現化したような非の打ちどころのない王子様なんて現実にはいないということが分かっているからこその、諦念に基づく熱狂および妄想投影なんじゃないか、でもそれを「こじらせずに」上手く運用できている人は、それによって精神のバランスが取れて、現実を生きていく糧にできている部分もあるんじゃないか、みたいな論調。
 で、島村さんは、それならそれでいいではないかとしたうえで、自分の熱狂具合が、現実世界で傍迷惑なことを引き起こしたりとおかしな方向に行っていないかどうか、「定期点検」することを推奨しているのでした。私も気をつけるよ(笑)。 【Amazon.co.jp】


島村麻里『うつ歴十年、色恋妄想』(講談社,2004年4月)
 『女はみんな……』でも触れられていた、37歳で一緒に暮らしていた人とお別れしたあとの「どん底」期以降のことを、芸能人への思い入れ関連の要素抜きで、別の側面から率直に語った本。Let us stay happily depressed. っていうのは、よい言葉だね。あと、この人の宗教観は、ちょっと私に近そうな気がしたな。「キリスト教との出会いと別れは生涯のテーマ」という一節があったんだけど、ぜひぜひいつか、まとめて読ませてほしいと思いました。 【Amazon.co.jp】


島村麻里『アジアン・リゾートに快楽中毒』(講談社,2001年4月)
 年に数回、東南アジアのリゾート地に出かけていくという島村さんの、気合の入ったアジアン・リゾート楽しみ方指南。かなりディープ。
 私もねえ、ここを読んでくださっている方々の一部にはすでにバレバレな理由で、最近マレーシアに憧れたりするわけですが。反面、美辞麗句を連ねた旅行ガイドなど読んでいても、心のどこかで「でも、いくら私がマレーシアでゴージャスなひとときを過ごせたって、それは日本と東南アジアの経済格差のおかげでしかないんだよなあ」とか、「ちょっと目を転じれば、戦争の傷跡がいたるところにあったり今でも日本人を恨んでいる人がいたりするんだろうなあ」とか思うと、腰が引けてしまう部分があるのでした。
 島村さんは、そういうことにも一通り思いを巡らせたうえで、覚悟を決めてリゾートを楽しんでいる雰囲気があるので、かっこいい。【Amazon.co.jp】


(以下、漫画本。)


  • 荒川弘『鋼の錬金術師』第16巻(スクウェア・エニックス,2007年3月))【Amazon.co.jp】

  • 森薫『エマ』第8巻(DVD付き特装版)(エンターブレイン,2007年3月)【Amazon.co.jp】

  • 清水玲子『秘密―トップ・シークレット』第1巻(白泉社,2001年12月)【Amazon.co.jp】

  • 清水玲子『秘密―トップ・シークレット』第2巻(白泉社,2003年6月) 【Amazon.co.jp】


『エマ』8巻は、8巻というより「番外編」と銘打ったほうがよくなかったか。エレノア嬢に救済措置が取られていて、嬉しかった。

『秘密』は前から気になってたシリーズ。ちょうど第3巻が出たばかりで目についたので、これを機会に読んでみようと、まず最初の2冊を読んだら……これすげーー怖いよ(涙)。あまりに怖くてまだ第3巻を読めていません。

Posted at 2007年3月31日 13:24



All texts written by NARANO, Naomi. HOME