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2007年8月16日

Debbie Macomber "The Shop On Blossom Street"

読了本 | 書籍・雑誌

The Shop On Blossom Street

Mira Books, ペーパーバック2005年5月/ハードカバー2004年8月 【Amazon.co.jp】

6月にAmazonのサイトで "Damsel Under Stress" を買ったとき、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」と表示されたので、ちらっと紹介文を見てみたら、シアトルが舞台のお話ではありませんか。数年前にあんなことこんなことを書きましたが、今でも、シアトルという単語を見ると心が揺れてしまうのですよ。Amazonのお勧め機能はときどき侮れないね!……とか言ってて、読んだの今頃なんですけど。

ティーンエイジの頃からずっと続いた闘病生活のせいで、踏み込んだ人付き合いにはちょっと臆病なリディア30歳。病気の再発に怯えつつも、ようやくそこそこ普通の生活ができるようになった今、一念発起して、毛糸専門店を開きます。

同時にスタートした編み物教室には、生徒が3人。リッチでハイソな生活してるけど南部の田舎からやってきたお嫁さんを受け入れられずに苦しんでるジャクリーン(50代)、充実していたキャリアを諦めて不妊治療に専念することにしたキャロル(30代後半)、将来の夢があるのに日々の生活に追われてそれどころじゃないワーキングプア状態のアリックス(20代)。

世代も生活レベルも悩みの種類もそれぞれバラバラな女性たちが、それぞれの思いを胸に抱えながら、最初の課題「赤ちゃん用のブランケット」に取り組みます。

バラバラな4人(特に高級住宅地住まいでお上品なジャクリーンと、安アパート住まいで柄もあまりよろしくないアリックスなんて、最初はまさしく「水と油」)が、ちょっとしたエピソードを積み重ねながら、徐々に互いに対する警戒心を解いて友情で結ばれていくのが嬉しい。

そして、4人のそれぞれの悩みも、最初に当人が思い描いていた形ではない場合はあれど、それぞれ解決して、みんな前向きに生きていけるように。現実ではそんな都合よくいくことって、あんまりないのかもしれないけれど、読んでてハッピーになれるんだから、いいじゃんね?

青春時代を病室で過ごして、一心不乱に編み棒を動かすことで精神的に救われてきたというリディアの、編み物や各種の毛糸に対する愛のこもったうんちくや、リディアが語り手になっている章の冒頭に引用される編み物についての引用文が素敵。私自身は、むかし一時期ハマったのも鉤針編み(crocheting) で、リディアが教えている棒針編み (knitting) のほうには思い入れないんだけど、読んでるあいだは、棒針も面白そうだなあ、と本気で思ってしまった。著者自身も、すごく編み物が好きみたいですね。

Posted at 2007年8月16日 15:27



All texts written by NARANO, Naomi. HOME