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2008年4月15日

三浦しをん『悶絶スパイラル』

読了本 | 書籍・雑誌

悶絶スパイラル

太田出版(2008年1月)【Amazon.co.jp】

3月に読んだ本。1月に読んだ同シリーズの『乙女なげやり』と同様、これもほぼ、ウェブ連載時のものを読んでるなあ。でもやっぱり可笑しくて鋭くて、ときに予想もつかない方向に飛んでいくのが、とても楽しい。よそのサイトの書評を見て、この時期に直木賞を受賞していることにようやく気付きました。おそらく、受賞前後から生活が激変しているでありましょうに、そこに触れた文章がないところが、とっても「らしい」。連載中も、受賞直後の更新ではたしか本文ではまったく関係ない、いつものような面白話をしたあと、最後にさらっと感謝の言葉が入ったくらいじゃなかったかな(記憶違いだったらすみません)。

本書に収録されてるなかでは、改めて読んでみて、やはりいちばん衝撃が大きかった……と感じたのは、お友達とカラオケで、とある男性2人組の曲を話題に盛り上がったときの回。

「たしかに。たとえば『きみ』と歌っていて、それはたぶん歌詞的には恋してる相手の女の子のことなんだろうが、しかしそのときに一瞬でもキ○キの二人が視線を交わしたりしようものなら、途端にお互いへのラブソングに変じてしまう危険性がある」

そ、そうなのか! 「男性デュオの閉鎖性と緊張感」だそうですよ。男性デュオの曲を聴いてもそんなこと考えたこともなかった私は、いろいろとニブいのかしら? それとも、私が聴くような男性デュオには、そういう要素がないだけなのかしら? 激しく名言であると同時に、私自身には果たしてそんなものを感知することはできるのだろうかと、自分のセンサーに不安を覚えるフレーズであります。

Posted at 2008年4月15日 21:27



All texts written by NARANO, Naomi. HOME