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2008年11月29日

『レッドクリフ Part I』

映画・テレビ

2008年/アメリカ・中国・日本・台湾・韓国/145分

原題:赤壁/Red Cliff
監督:呉宇森(ジョン・ウー)
出演:梁朝偉(トニー・レオン)、金城武、張震(チャン・チェン)、林志玲(リン・チーリン)、張豊毅(チャン・フォンイー)ほか

公式サイト:http://redcliff.jp/index.html

観に行ったのは公開翌日の11月2日だったんですが、ずっと感想をまとめられないままでした。もう諦めて、鑑賞直後のメモをほぼそのまま出しておくよ。


  • 三国志知識は、なくてもぜんぜんオッケー! なんかすごい分かりやすい話になってた気が!

  • ……と思ったんだけど、観た人の感想をウェブで漁っていたら、「登場人物の名前がみんな漢字2文字でわけ分からんかった」みたいな意見もあったような気がしたので、私のように漢字が苦手なひとは、公式サイトなどで主要登場人物名と「三国」のうちのどこに所属する人なのかくらいは押さえておいたほうがいいのかもしれません(映画のストーリーの段階では、まだ「三国」は成立してないけど)。

  • 観終わったあと出口に向かっていたら、人ごみのなかから「鳩ってすごい鳩胸なんだねっ!」「そりゃ鳩が猫背だったらマズいよ!」と熱く語り合っている声が聞こえました。映画の見どころって、人それぞれだなあとしみじみ感じ入りました。

  • というわけで、鳩がすごく目立ってました。ストーリー上の意味なく。でもそれがジョン・ウー映画! ていうか、たぶんジョン・ウー的には深い意味があるんだと思います。やっぱ鳩重要!

  • 10月の読了本メモを出したときに、白井恵理子の三国志4コマ漫画にハマったということを書きましたが、この漫画では敵方にさらわれた主君・劉備の息子を戦陣駆け抜けて助け出してきた趙雲(子龍)が、その後の日々でも、ずーっと赤ちゃん背負ってるんですね。保父さん状態なんです。戦いの最中におしめも替えちゃうんです。そんな漫画を出かける直前まで読んでたら、映画の中でも趙雲が出てくるたびに、目が勝手に彼の背中に赤ちゃんを探してしまい、気がそれて困りました。赤ちゃんの幻が見えました。おそるべし白井恵理子!

  • そして金城くん、今回は諸葛亮(孔明)でヒゲヅラだからなあ……と思っていたけど、その分、無駄にお目々がキラキラしてたぞ! うわあああ。

  • この映画での孔明は、天才と言っても「いかにもキレ者!」って感じじゃなくて、ちょっと周囲から浮いてる天然系の若造軍師。

  • こういうキャラ設定なら、たしかに金城くん、ハマり役なんだよなあ。というか、金城くんが孔明をやることに決まった時点で、脚本も変わっているはず。ただ最近、そういう役柄の仕事が続いている気がして(トボけた死神とか)、なんとなく釈然としない(笑)。

  • 予想以上に、ここから孔明のターン! みたいなところがなかった。孔明はこう、全編にわたって小ネタ担当班、みたいな……。三国志を予習したときに印象的だった赤壁の戦い直前のエピソードは、あれもこれもみんな、「PART II」に持ち越される模様!

  • なんしか周瑜(トニー・レオン)! 周瑜のターンがいっぱい! 登場は映画の中盤からだけど、ものすごい人格者描写だし、唯一女性キャラとのラブシーンがあるし(でもこれ、不要だったのでは? ここですごいダレたような……アメリカ公開対策か?)、戦場に単身乗り込んでの超人的な大立ち回りあるしで、覚悟はしていたけど、ほんとに主役は周瑜だよ。

  • ただ、正史では、赤壁の戦いのあたりはとにかく周瑜が率いる呉軍が勝利した話であって、孔明たち劉備軍は同盟してただけ、さほど大きなファクターじゃないので、呉の側に肩入れして描写するのは間違いじゃない、みたいなことを夫が言ってました。mixiで「そうなの?」って訊いたら、別の詳しい人にも「そうだよ!」って言われました。

  • それにしたって、趙雲も張飛も関羽もキャラ立ってて印象的だったのになんだか劉備が空気。偉い人になっても自分でわらじを編んでる姿にはウケましたが。

  • 孫尚香(ヴィッキー・チャオ)が、映画『ロード・オブ・ザ・リング』におけるエオウィン並みの「戦うお姫様」になって、同盟軍側の作戦上、重要ポジションを得ていたのも、アメリカ公開対策?(そういう役回りの女の子を出すなら、弓腰姫こと尚香以外にないと思うけど、原典ではここまでじゃないんだよね?)

  • ここまで書いて、アメリカの大衆向けエンターテインメント映画は、時代的・文化的背景に関係なく必ず男と肩を並べて活躍するマッチョな女性キャラがいて、いささか強引な展開でも必ずなんらかの濡れ場が入っている……という偏見が自分の中に存在することに気付きました。

  • でもすんごいカッコよくて可愛かったよ尚香!

  • でもなんか尚香と孔明のあいだに妙に「フラグ立ってる」感じが……アイコンタクト多いよ! 金城くん、だめええええっ! その人は将来、キミの主君、劉備の妻!

  • 孫権役のチャン・チェンは、どんな役をやっても上手いなあ。感心。一番「キャラ的に深い」感じがしました。

  • 鳩の飛行距離、長いな! 洗われたあと羽扇でぱたぱたされただけで、きっとまだ羽根だって完全には乾いてないのに! しかし洗った鳩を乾かす金城くんは「のだめ」のように口がとんがっていて可愛い。

  • セリフ、劉備軍の人たちは「孔明」って呼んでるけど、曹操側で話題に出すときは「諸葛亮」って言ってる? でも字幕はぜんぶ「孔明」に統一。仕方ないのかなー。

  • 曹操なんて、初登場のときのみならず、何度でも出てくるたびにしつこく字幕で「名前とフリガナと肩書き」が表示されるので、チャン・フォンイーはそんなに日本人にとって覚えにくい顔だと判断されているのだろうか……と、なんだか申し訳ない気持ちに。

  • 冒頭の、NHK大河ドラマみたいな地図を使った「これまでのあらすじ」紹介も、日本独自仕様だよねえ? ナレーション音声、日本語だったし(間違えて吹き替え版のチケット買っちゃったかと思った)。

  • ここまで書いて、ハイライトなシーンやスペクタクルなシーンにまったく言及していないことに気付きましたが、迫力ありました。大きなスクリーンで観て正解だと思います。

  • ちなみに、映画館で割り当てられた座席が「K-20」でした。もうすぐ公開の金城くん主演映画『K-20/怪人二十面相・伝』を無事観ることができる日まで、お守りとして半券を手帳に挟んでおこう。
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Posted at 2008年11月29日 20:55



All texts written by NARANO, Naomi. HOME