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2008/10/16
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不會分離/離れられない


不會分離
2007年11月9日
種子音楽
台湾・他
[43:59](香港版 [50:47])


離れられない
日本盤:2008年10月15日
 ロックレコード
 (訳詞・ピンイン付き)


1. 煙火/花火 (4:11)
Fireworks
作曲:光良/作詞:孔勝民/編曲:中村太知

2. 不會分離/離れられない (5:51)
Never Apart
作曲:光良/作詞:光良/編曲:中村太知

3. I Miss You (4:34)
作曲:徐繼宗/作詞:徐繼宗/編曲:呉慶隆

4. 女孩別哭/泣かないで (4:18)
Girl, Don't Cry
作曲:光良/作詞:呉克群/編曲:中村太知

5. 風雨同路/雨も風も (4:21)
Stand Together
作曲:Jasemaine/作詞:呉以健/編曲:鐘成虎

6. 愛可以點亮整個世界/愛が世界を輝かせるから (4:14)
Love Brightens The World
作曲:光良/作詞:王品仁/編曲:中村太知

7. I Am Who I Am 我就是我/I Am Who I Am (3:54)
I Am Who I Am
作曲:光良/作詞:孔勝民/編曲:楊聲錚

8. 雙子星/双子星 (4:03)
Twin Star
作曲:光良/作詞:林白/編曲:中村太知

9. 住在遙遠的星球/遠い星の彼方から (4:47)
Living On A Faraway Planet
作曲:光良/作詞:小涼/編曲:呉慶隆

10. 驚嘆號/感嘆符 (3:48)
Exclamation Mark
作曲:陳忠義/作詞:陳忠義/編曲:Terence Teo

11. 童夢 (3:23) 〔広東語・香港盤のみ〕
歌:光良+衛蘭/作曲:歐陽業鴻/作詞:林夕/編曲:陳台證

12. 一個人走 (3:21) 〔香港盤のみ〕
歌:光良+衛蘭/作曲:歐陽業鴻/作詞:王仲傑/編曲:陳台證
※「童夢」の北京語バージョン


Disc 2 (DVD)
  (※日本国内盤には付いていません)
1. 不會分離(MV)
2. 不會分離 拍攝花絮(MVメイキング映像)
3. 童夢(MV)〔香港版のみ〕
4. 一個人走(MV)〔香港版のみ〕

思えば、私にとっては光良ファンになって以来はじめての、「新しいフルアルバム」だったのでした(私が光良を聴き始めたのは1つ前の『約定』発売直後だったし、そもそも『約定』は実質「フル」とは言い難いよね?)。何度か延期になった発売日までを指折り数え、通販サイトからの荷物到着をもどかしく待ち続けるという経験自体が、とても新鮮でした。


そして本国・台湾盤の発売から1年近くを経て、ようやく日本盤も登場です。いやはや、よかったよかった。滾石唱片(ロックレコード)から日本法人のない種子音楽に移籍してしまって、今後の日本での扱いはどうなるんだろうってハラハラしていましたから(しかし日本盤は結局ロックレコードから出ましたね……どういう契約になっているんだか)。やはり中国語歌詞の解釈に自信がない身としては、訳詞付きで出てくれるのはありがたい。


この現時点での最新アルバム(この後、シングルでは新曲も出ていますが)を聴いていると、やっぱり今の光良の、この声とこの歌い方が、私はとても好きだなあ……としみじみ実感します。そしてまた、光良は今の自分の声質と歌唱法にマッチするのがどういう曲であるのかということを、すごく的確に見極めているんじゃないかな、とも。本人作曲のものも、そうでないものも、初めて聴いたときからすぐに光良ファンとしては「ああ、そうそう、こういうものが聴きたかったんだ……」と、すとんと腑に落ちてしまうような。


また、CDに添付されている、歌詞などの書かれたブックレットの最後のページに、光良本人からの謝辞が英文で掲載されているのですが、私はこの短くさりげない文章に、深い感銘を受けました。


まず、真っ先に最初の一文で感謝の意を捧げている相手が、「神様」であること("Lord for giving me the gift to sing and to compose songs, ...")。「曲を作って歌うことができる」というのを、自分がもともと所有する、あるいは勝ち取った能力というよりも、神様から授けてもらった力という捉えかたをして、今の自分がこうして在ることに対し感謝の意を表明していること。この謙虚さが、敬虔なクリスチャンであると言われている光良らしいなあ、と。


そして最後の一文では、"Last but not least"(言うのが最後になっちゃったけど、決して軽んじて後回しにしたわけじゃありません……と言う感じの決まり文句)と前置きしたうえで、「世界中の大切なファンのみんな(my beloved fans around the world)」への謝意を述べていること。


そうだよー、光良のファンは、世界中にいるんだよー! 歌詞の意味さえろくに分からないのにあなたの歌を聴かずにはいられなくなってしまった、私のような外国人だっているんだよー! そもそもこの謝辞の部分が、わざわざ英文で書かれていること自体、中華圏の外にいるファンへの配慮なんじゃないかなあ、なんて(考えすぎかもしれないけど、そう思うほうが嬉しいので、そう思っておくのだ!)。分かっててくれてありがとう!


ちなみに、感謝を捧げている相手の中に、しっかり律儀に愛犬「小High」が含まれているのもツボでした。「いつもそこにいて作曲するのを聴いていてくれた」って……読むなり情景が浮かんできてしまって。なんだかとっても、かわいいぞ(笑)。


そして以下は、例によって独断と偏見に基づく各曲の個人的な感想です。



*


煙火/花火
 アルバム最初の曲は、ゆったりと穏やかにスタート。恋人と一緒に花火を見た思い出から始まる歌で、メロディもどこか懐かしいものを思い出させる雰囲気があります。ネットで配信されてるのを見たPVの中で繰り広げられる「恋人との幸せな日々」のシーンは、すごく微笑ましいのですが、過去のものとしてあくまでも儚く美しくソフトフォーカスで描かれていて切なかった。


不會分離/離れられない
 光良が作詞も手掛けています。荘厳なオルガンの和音で入るオープニング、ストーリー性のある歌詞、サビへの感情的な盛り上がり……このアルバムの中で、いちばんドラマティックな曲かも。いちばん印象が強いのも、これだろうなあ(さすがタイトル曲)。
 歌詞の中に「行李(旅行荷物)」や「送行(見送り)」、「離境門(出国ゲート)」といった単語が散りばめられていることから、この歌のストーリーのクライマックスは、おそらく空港を想定しているのではと思ったのですが、ミュージック・ビデオ(付録DVDに収録)はドラマ仕立てではありながらも、そのような場面をそのまま映像化することはせず、タイトルの「離れられない」という心境に至るまでの日常の積み重ねを、出会いから順に追っていくというものでした。明るく広々とした公園にグランドピアノを置いた象徴的なラストシーン(遠くのほうの空を飛行機が横切る)が、非現実的だけどとてもきれいで気に入っています。


I Miss You
 失恋の歌なのですが、光良は哀しみを外に向かって表現するというよりも、静かに淡々と自分に言い聞かせるかのように歌っており、水が土にしみ込むように、静かに心に旋律が入ってくる感じです。


女孩別哭/泣かないで
 作詞を担当しているのは、光良と同じ種子音楽に所属するシンガー呉克群(ケンジー・ウー)。あなたとは、出会ったタイミングが悪くて恋愛関係にはなれなかったけど、辛いことがあれば話を聞いて慰めて代わりに泣くよ、たとえ一生、友達のままでも……みたいな歌。あわわわわ、すみません、こういうシチュエーションにものすごく弱いです、私は。切ない歌詞に明るい曲調というのは、光良がよく使う手ではあるのですが(笑)、分かっていてもまんまと乗せられた! 押しつけがましさがない光良のソフトな歌声に、歌の主人公の誠実さがシンクロしていて、大好きな曲です。詞を書いた呉克群が歌ったら、どんなふうになるんだろうとも、ちょっとだけ思ったけど。かなり印象、変わるんじゃないかしら。
 なんというか、光良って、「報われない恋」を歌っても、あまり「苦味」がないと思いませんか? すっぱり割り切ることは決してないんだけど、それが未練がましさにつながらない。一途に相手を想う純粋さだけが抽出されてる感じ。そのどろどろしたところのない軽やかさこそが好きなのですが、ほかの人が歌えば、同じ曲でも、前向きでやさしいメロディラインの挟間からもう少し重く苦しい気持ちが垣間見えるようなものになるんじゃないか、という気がしてなりません。で、聴き比べてみたら面白そうだなあ、と。


風雨同路/雨も風も
 もともとは、ラジオ局による2006年のマレーシア建国記念キャンペーン『愛國99原創運動』のために作られ、ほかのマレーシア華人シンガーたちが歌う曲と共にネットでも公開されていた「愛国歌」でした(当時の編曲者は李乃剛)。前のも悪くなかったけど、今回このアルバムのためにリテイクされた、シンプルなギター演奏をバックに聴き手に語りかけるように歌うバージョンのほうが、しみじみと心に響く気がして、私は好みです。愛国歌と言っても、直截的な歌詞はなく、マレーシアの主要な3つの民族(マレー系、中華系、インド系)を「3色の石」、「(3枚の葉を持つ)クローバー」といった比喩で表現しているのが、美しい。
 (だから、国内盤についてる歌詞対訳で、直訳すると「わたしたち」となるはずの「我們」を「二人」としているところがあるのは、僭越ながらちょっと違う気がしています。特定のふたりじゃなくて、"〔マレーシアの民である〕ぼくたち" が、共に歩んでゆく――という趣旨の歌だよねえ? ラブソングじゃないんだから。原詞では単に「不同理念和方式〔異なった考えとやり方〕」としか言ってないところも、「二つの考え」と数量限定的に訳しちゃってるけど、これたぶん2つじゃない。とは言え、上述のように直截的な表現がなくて見ようによっては恋人同士のラブソング的にも解釈できてしまうというのが、この歌のよさでもあるんだよなあ。←というか、私の最初の解釈がまったく間違っている可能性も高い。)


愛可以點亮整個世界/愛が世界を輝かせるから
 曲名を見た瞬間、光良がデュオ時代に作曲して品冠と一緒に歌った「世界因愛發光(世界は愛で光を放つ)」を連想したのは私だけでしょーか(笑)。ただし、壮大で躍動感のある曲調だった「世界因愛發光」に対し、今回のこっちは、なんだかほのぼのハッピーで和みます。MVはアニメキャラとなった光良が愛犬くんと一緒に気球で世界一周しながらいろんな国の人たちを旅の仲間に引き入れていくというもの。


I Am Who I Am(我就是我)/I Am Who I Am
 RCGという会社が提供する生体認証セキュリティ・システムのCMソングとして、2006年12月にネット配信によりシングル・リリースされた曲。この頃、光良はこの会社のイメージ・キャラクターも務めており、同社制作によるコマーシャル短編映画『紫色夢幻/Purple Mirage』(2007)にも、本人役で主演していました。映画主題歌はもちろん、この「I Am Who I Am」
 今は亡き映画公式サイトによると、作中での光良は、持ち主に力を与えると言われる伝説の紫水晶をたまたま手にした直後から、新境地に達してめざましい創造性を発揮し始めます。しかし時期を同じくして彼に近づく3人の女性が。さらには、北京、香港、クアラルンプールと謎の黒服の男たちにつきまとわれるようになり、コンサートの当日、ついに紫水晶を奪われてしまうのでした――これ観てみたかったよう。当時サイトで公開されていた各種トレイラー動画を見た限りでは、ファン垂涎のシーンがたくさんあったのでは。
 さて、そういう背景のある曲なので、曲名を見ただけで、いかにも……ではあります。個人を識別するための製品のCMに「ぼくは、ぼく」なんて、すっごくベタ! あと、歌詞の中に紫色の夕空なんてのが登場するのも、映画タイトルを意識してのことなんでしょうね。
 映画での光良が、「人気ミュージシャンの光良」という本人設定そのままだったことも関係しているのか、歌詞の内容も光良本人を彷彿をさせるところがあります。それとこの曲、MVの演出がすごくかっこよかったんですよ! 付録のDVDに収録してくれればよかったのに。


雙子星/双子星
 こ、これは……なんちゅーか。これを歌う光良のことは、「歌のおにいさん」と呼びたい(笑)。やたらと可愛らしいメロディなんですもの。これを違和感なく普通に歌える男性37歳(アルバム発売当時)、ちょっとほかにはいないんじゃないでしょうか。ネットで見たMVも、チビッコたちと一緒におもちゃ箱のようなキラキラのステージでミュージカルのようにポーズを決めて……といった趣向で、カワイイのひとことでした。観ていてちょっと照れた。それにしても種子音楽は、せっかく作ったさまざまなMVを、アルバム発売時のプロモーションで流しただけで終わらせてしまうつもりなのかなあ。ぜひぜひ、タイトル曲以外のMVもすべて収録したDVDを発売してほしいのですが。


住在遙遠的星球/遠い星の彼方から
 これは歌詞だけじゃなく、旋律もちょっとだけメロウ。でも、やっぱりじめじめしすぎないところが光良らしいな、と思います。


驚嘆號/感嘆符
 光良が作曲したものではありませんが、これ、大好き! 光良はバラードの評価が高いけれど、こういったちょっとアップテンポ気味の曲も合うと思うんですよねー。しっとりとした「煙火」で始まったこのアルバムの締めくくりがこういうあっかるい曲っていうのも、なかなかさわやかで後味よし(香港盤はこのあとさらにボーナス・トラックあるけど)。
 恋愛真っ只中のときの、ふわふわ、わくわくしてる感じが、ストレートに伝わる曲。好きな人を「びっくりマーク」にたとえるのって、ふと立ち止まって考えるとかなり可笑しいんですが、なぜか感覚的にはすごくよく分かる気がする。


童夢/一個人走
 香港盤のみのボーナス・トラック。同じメロディで「童夢」が広東語、「一個人走」が北京語。これも、とにかく可愛らしい雰囲気が伝わってくる曲。一緒にデュエットしている香港の歌手Janice(衛蘭)もイノセントな透明感のある声で、このふたりが掛け合いで歌ってくれると、なんだかほんわりします。




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